7/4(木)東京出発26日目、ロシア18日目
バイカリスク~ゲシノオゼルスクそして再びウランウデ 走行距離 524km

バイカル湖からモンゴルへの国境を目指すには、再度ウランウデを経由していくのが最短ルートと地図アプリは教えてくれます。
朝のお尻のお勤めにも勝利した私は勝ち誇った気持ちで揚々とテントを片付け出発の準備をします。
さて行くかと、前日通った道を引き返そうと走り始めたその矢先、完全にフロントタイヤが地面に埋まり、成す術もなく転倒しました(>_<)

昨晩の大雨で、来たときとは違って道はぬかるみ、田んぼのような状態になっていたのです。
今まではバイクを倒しても、洋介さんと二人がかりでなんとか起こせていましたが、足場の悪いこんな場所では一人では到底起こすことはできません(>_<)
さてどうするかと考えていましたが、考えていても仕方ないですし、取り敢えずこんなところに人が通りかかるとも考えられません。
町は近いのだから誰か呼びに行こうと思って歩き始めると、私がキャンプをしていた数百メートル離れた場所に20歳くらいの男女の若者数名が車を停めて遊んでいました。
こんな朝早くに朝日でも見に来たのでしょうか?
朝日のようなキレイなものを見に来たのに、危うくアジア人のおっさんがウンコをしているという汚い姿をこの若者たちに見られなくて良かったと内心思いながら、彼らに、向こうでバイクが転倒して起こせないので助けて欲しいと英語と身ぶり手振りで伝えました。
言っていることが伝わったようで、この中の屈強な男性二人が直ぐ様立ちあがり、バイクのところまで来てくれました。
でも、足場の悪いこんな場所では三人がかりでも起こすのは大変です。
バイクを起こしたは良いものの、このぬかるみから脱出させるのはもっと大変でした。
なんとか三人がかりでバイクをぬかるみから脱出させると、二人は笑顔で握手を求めて来て、この道を走るのは無理だから、俺たちが車で来たあっちの道から帰れよというようなことを言ってくれます。
朝から爽やかな若者たちの笑顔を見て本当にこの国の人たちは優しくて素敵だなと改めて思いました。
私は人数分のステッカーの裏に私のメールアドレスとこのブログのURLを手書きで記載して、もしこの先、日本に来るようなことがあれば連絡くださいと伝えました。
この中にいた一人のとびきりの美人ちゃんは、日本からバイクで来たという私を羨望の眼差しで見つめています。
よし、それではと格好良く立ち去ろうとしたのですが、昨夜の大雨でぬかるんだ道を走るのは大変で、転倒しかけながらフラフラ走って去っていった私を彼らはどんな思いで見送っていたのでしょうか?
何はともあれ、なんとか町の入り口まで来た私はこのままウランウデを経由して、その先適当に国境に近いところまで行こうと決めました。
というのも、モンゴルの国境越えは場合によっては7時間も8時間も待たされることがあると聞いていたので、この日はなるべく国境に近いところに宿泊して、次の日の朝早くから国境に行けるようにしようと考えたのです。
お昼頃にウランウデを通過し、そのまま南下していきます。
ウランウデの街から南下していくと、一気に景色が変わりました。
視界が大きく開け、私がイメージするモンゴルの景色そのものです(>_<)

この雄大な景色を見ながら、圧倒されると共にある種の恐怖を感じました。
実はここに来てあまりガソリンを入れていなかったため、こんな自然の中に果たしてガソリンスタンドはどの程度あるのかと不安になったのです。
しかし、ここではそれは杞憂でありました。
地図アプリを見るとしっかりと一定の感覚でガソリンスタンドがあることがわかり、ホッとしました。
しばらく走行し、少し大きめの町が見えたので、そこで給油すると、この先どこにホテルがあるか調べました。
すると、地図アプリに表示されるホテルはこの町か国境沿いの町にしか出てきません。
もしかしたら、また道端のカフェに泊まれるかもしれませんが、ウランウデからここまで走ってきた感じでは、宿泊できるようなカフェは見つけられませんでしたし、国境沿いの町はイメージ的にあまり治安が良さそうに思えないので、この町に宿泊することに決めました。
町中をバイクで走ってみたものの、ホテルらしき建物を見つけることができず、結局町の人にホテルの場所を尋ねると、すぐ近くの一階部分にホテルと書かれた建物がありました。
バイクから降りて歩いて行こうとすると、一人のご年配の女性にぶつかりそうになり、怒られてしまいました(>_<)
ホテルの一階で宿泊費を確認し、バイクは停められるか聞くと、この建物の裏に置けと言われました。
外に出てバイクが置ける場所を確認しますが、イマイチどこかわかりません。
フラフラ歩いていると、先ほどぶつかりそうになったおばちゃんが怖い顔をしながらこちらに向かって歩いて来て、あんたこのホテルに泊まりたいんだろ!付いてきなさいと無理やり腕を引っ張ってきます。
怒っているような顔をしているだけで、本当は優しい人なのでしょう。
再度ホテルのフロントに行くと、だから駐輪場は裏だからというようなことを言っています。
おばちゃんは、裏じゃどこかわからないよ、ちゃんと教えてくれというようなことを言って、結局そのおばちゃんがバイクを置ける場所まで案内してくれました。
バイクのところに戻り、ではバイク置き場まで行こうかとしていると、少し薄汚いアジア人二人が何やら話しかけてきました。
もうこの辺りはモンゴルにも近いため、アジア系の顔立ちの人も多いのですが、この二人はあまりいい感じがしません。
そのうちの小柄な方の一人が握手を求めてきます。
見た目で判断して差別はいけないと思い、こちらも笑顔で握手をします。
しかし、この二人、下卑た笑顔で何か言っています。
全く言葉がわからないのですが、あまりいい感じがしません。
しかし、ルーブルとかダラーとか、しまいにはマネーとか言っています。そして、お前このホテルに泊まるんだろ?わかってるんだからな!といったようなことを。
そういうことか。わからない振りをしてやり過ごそうとしたのですが、握手を求めてきた男とは別のもう一人のサングラスをかけた男が、苛立ち初めて語気を強めてきます。
すると、どこからか更に似たような雰囲気の背の高い男と小太りの男がやって来て、完全に4人に囲まれてしまいました。
これはまずい(-_-;)
バイクもあるし、逃げ道も完全に塞がれてしまっている…(>_<)
さてどうするか…?
次回に続く…
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