8/8(木)東京出発61日目、カザフスタン6日目、ヌルスルタン~カラガンダ 走行距離238km

本当は8/7に首都ヌルスルタンを出発予定でしたが、アシムが疲れが取れずどうも体調も良くないということで一日出発を遅らせることにしました。
ですので8/7は久しぶりに一人で街歩きをしてみました。やはりここは首都だけあって街並みも綺麗です。



露店で果物を売っていたり、ナッツの専門店があったりとなかなか面白いです。


この日はそんな風にして街歩きをしながら昼からビールを煽ったりして鋭気を養いました。
そして8/8になり3日間滞在したヌルスルタンに別れを告げヌルスルタンの南東の町カラカンダを目指します。
カザフスタンは警察の腐敗が激しく不当に止められて賄賂を要求されるなんていう話を聞いていたのですが、そのようなことは今のところなく、むしろ速度の取り締まりや横断歩道での歩行者の優先などを厳しく取り締まり、警察はしっかりと仕事をしている印象を受けました。
ただし道路工事が多く、その度に速度規制が入るため思ったように距離を稼ぐことができません。


カザフスタンの景色は単調で雄大な荒野を延々と走るイメージです。洋介さんなどはあまりこの景色はお気に召さなかったようですが、私は広がる荒野が旅を実感させてくれ全然飽きることがありませんでした。
そんな風に走っていると急に便意を催してきました。今申し上げたようにカザフスタンでは広大な荒野を走るためなかなか隠れられる良い場所がないのです。スピードを落とし良い場所はないか慎重に探しながら走ります。前を走るアシムと洋介さんはもう見えなくなりましたがそんなことは知ったこっちゃありません。
ようやく工事の盛り土がある場所を見つけたのでバイクを路肩に止め、ダッシュでその盛り土の陰に走りこみます。バイクを見張れるように道路の方を向いて。
ズボンを下ろししゃがみ込むと大変なことに気づきます。私が走って来た道と同じほうから来る車からはその場所は陰になっているのですが、反対方向から来る車からは丸見えなのです。
しかしズボンを下ろして戦闘は開始してしまっているため、私にはすでにどうすることもできませんでした。
反対車線から来るトラックが時折私のバイクを見つけて、数メートル離れたところにしゃがんでいる私にクラクションで挨拶をしてくれます。ヘルメットを被っている私はへっちゃらです。ただマナーとして控えめに手を振る程度に留めておきます。
戦闘も無事終了し、バイクのところに戻ると更に大変なことに気が付きます。バイクの鍵がないのです!
でもここにバイクを停めてあそこで用を足したのだから、必ず鍵はこの近くに落ちているはずです。そう思って安心したのも束の間、この国の人たちの優しさを忘れてはいけません。もし私が落とし物を探しているのをドライバーが気が付いたら、下手をすると車を停止して一緒に探してくれかねません。
鍵は私のもう一つの落とし物の近くに落ちていることは間違いなのです。そうなったときにその優しいドライバーが鍵とは別の落とし物を見つけて「これ、お前のか?」なんて言われた日にはさすがの私でも恥ずかしいです(/ω\)
とにかく短期決戦だと意を決して鍵を探し始めます。落とすとしたらバイクを降りてすぐにポケットに入れ損ねて落としたか、戦闘時にしゃがみ込んだときに落としたかのどちらかではないかとあたりを付けます。
まずはバイクの近くを落とし物を探している様子を見せないように何気なく足元に意識を向けますが鍵は見当たりません。ならばもう一つの落とし物の近くだと思い行ってみるとやはりその近くに鍵は落ちていました。
バイクの鍵を無くしたなんてことになったら一大事ですので見つかって本当に良かったです。
バイクに跨りしばらく走るとアシムと洋介さんは案の定、後ろからついてこない私を心配してガソリンスタンドで待っていました。
洋介さんから「事故にでも遭ったのではないか心配しましたよ」と言われて、心の中で(別の意味ですが事故には遭いかけました)とつぶやきながら、「すみません。ちょっと用を足していて遅くなりました」と伝えました。
でも正直者の私はそのあとにきちんと洋介さんにことの顛末を話しました。
すると「それはちゃんとブログに書いてくださいね」とのこと。
お世話になっている洋介さんからのお達しですので、仕方なくこうしてブログに上げるのでした。
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