ソンクルの素敵な遊牧民

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8/18(日)東京出発71日目、キルギスタン4日目 ソンクル~カザールマン 走行距離210km

ソンクルからカザールマン

昨晩キャンプしたソンクルは標高3,000m以上のため、大変冷え込みました。

明け方、あまりの寒さに目を覚まし、外に出ようとテントを開けてみた途端、バサバサバサと氷がテントの中に入って来ました。

まさか雪が降ったのかと思ったのですが、外に出てみると霜が氷ってテントに積もっていたのです。

霜が氷ってこれはこれで幻想的で美しい景色でした

その景色も幻想的で美しかったのてすが、最高到達点が4,600mを越えると言われているパミールハイウェイに行ったらどうなってしまうのかと少し心配にもなりました。

外に出ておしっこをしようとしたらテントの側に落ちていた馬糞なのか牛糞なのかわからないものまで氷っていたので、おしっこをかけて溶かしてあげました。

再度テントに戻り二度寝をしましたが、日が昇ると一気に気温も上昇するため、7時頃には再び目を覚まし、朝食を済ませて出発の準備をします。

この日、実は一つ迷っていることがありました。

ソンクルから下山するルートは来た道以外に二つのルートがあってどちらから下山しようかということです。

レジスさんにはナルインという町に向かうルートを教えてもらっていたのですが、地図アプリで見てもいかにも険しそうで、他の通りすぎる車もそちらのルートに向かう車を一台も見ていなかったのです。

私がキャンプをした丘を降りてすぐのところにゲルがあったので、とりあえずロシア語で「ズドラストビーチェ(こんにちは)!」と大きな声で呼び掛けてみると、中から人の良さそうな恰幅の良いご年配の女性が現れました。

このゲルのおばちゃんに道の状況を尋ねました。
またおばちゃんの写真を撮り損ねました(;´д`)

当然英語は通じないので、私のバイクを指差し、二つのルートについて、バイクに乗るしぐさをして「ガタンガタン」とか「スイースイー」とか言いながらジェスチャーをしてみると、やはりレジスさんの教えてくれたルートはこのおばちゃんも「ガタンガタン」と言って顔の前でバッテンを作ってくれました。

やはりリスクは取れないということで、他の車も走っている方の道を選んで進むことにしました。

30kmほど走ると、ゲルに住んでいると思われる子供たちが大きく手を振ってくれます。こちらも手を振り替えして先に進むとすぐに前方からBMW GS1200がやって来て呼び止められました。

ソンクルで初めて会ったバイカーで、こちらもこの先の道の状況を知りたかったので、ありがたく停車します。

「ソンクル湖まではどのくらいだい?」とこのメキシコ人ライダーが訪ねてきたので、「20kmも進めば見えるよ」と伝えます。

こちらもこの先の道の状況を訪ねると「ダートが続くけど問題なく走れるよ。ビックリするくらいキレイな景色が広がってるぞ」と教えてくれます。

それを聞いてこちらの道を選んで良かったと思いました。

気付くと先ほど手を振ってくれた子供たちが私たちの周りに来て、お茶を飲んで行かないかい?と勧めてきます。

お茶飲んでいきなよ
とのお誘い

そのメキシコ人ライダーはめんどくさそうにしてバイクに跨がると「呼び止めて悪かったな」と言って走り去って行きました。

私はこの子たちについていくのもおもしろそうだと思い、「お茶はいくらだい?」と英語で訪ねてみましたが「how mutch?」すら通じないようでキョトン(・_・)とした顔をしています。

ま、ついて行けばどうせ大人がいるだろうし、そこで尋ねてみれば良いと思い、この子達の後を付いていくことにしました。

ゲルの中に案内されると、やはりそこにはこの子達のお母さんと思われる方がいて、私の顔を見るなりパンを用意してくれます。

私は朝食は摂っていたので、パンはいらない、お茶だけ欲しいと伝えました。

このお母さんにも料金は幾らか確認しましたが、全く言葉が通じません。

まぁ、払えないような法外なお金を要求されることもないだろうとお茶をいただきます。

お茶だと思って出された飲み物を飲むと、それは何かの乳を発行させて煙で炙った謎の飲み物でした。キツイ薫製の臭いと強い酸味で思わず吹き出すかと思いました。

かなりキツイ味で飲めたものではありませんでした

モンゴルで飲んだ馬乳酒とも違う味です。

確認したけれどもアルコールは入っていないようです(これ、酔っぱらう?って酔っぱらいの振りをしてみたら、それは大丈夫って言ってましたので、そうだと思います)。

酸っぱくて飲めないと顔で伝えます。それを見て子供たちもお母さんも不思議そうな顔をしていましたが、口に合わなかったんだろうなと思ったようで、特に何も言いませんでした。

お金は幾らか聞くといらないと言います。飲み物だけだったからか、それもほとんど飲まなかったからか、それとももともとお金を取る気はなかったからなのかはわかりませんでした。

しかし、この子供たちはとても人懐っこくて可愛いです。

ヘルメットを見ては被らせてくれ、オートバイに跨がらせてくれとせびってきます。

ヘルメット被って良い?
バイクに跨がらせてよ

快く応じるとニコニコ笑って嬉しそうです。

すると今度はお礼にとばかり、ロバに乗らないかと聞いてきます。

ロバ、おもしろいよ(^_^)

私はモンゴルでのキャメルクライシスで二度と動物に乗る系のアトラクションはやらないと誓っていたので、丁重に断ります。

でも、この子達の中で一番小さな男の子が、何もないのにこのロバのお尻を棒でバチンバチンと叩いているのを見て、あれは大丈夫なのか聞くと、子供たちはお尻だから大丈夫と言います。

後ろの子がバチバチ、ロバのお尻を叩いています(;´д`)

お尻でも何もしてないのにあんなに叩かれたら嫌になるんじゃないのか…。

一緒に遊んでくれた子供たちにお礼も込めて持っていたアメとチョコレートをあげます。

一つしかなかった種類のアメについてはじゃん拳してって言いながら渡しましたが、一番上のお兄ちゃんがそれは何も言わずに一番年下の弟に渡している姿を見て、とても優しい気持ちになりました。

最後に言葉の伝わらないこの子達に大切なことを伝えます。

ペンとノートを持つ振りをして、勉強してねと言います。この子達はこの先もこの場所でずっと暮らして行くのかもしれません。でも、困難に出会ったとき、知識は必ず君たちの力になってくれます。だから勉強してねと伝えます。

今まで笑顔で遊んでいたこの子達も私のこの素振りを見て真剣に頷いてくれました。言葉は伝わらないけれど、私が伝えようとしたことか君たちに伝わったなら嬉しく思います。

もう行くねと伝えると、みんなで手を振って見送ってくれました。

ソンクルの美しい景色を見て、この地に暮らす人たちと触れあって素敵な一日が始まりました。

このあとに天国と地獄がいっぺんに来ることも露知らずに…。

続く

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