いつまで続く?未舗装路

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8/18(日)東京出発71日目、キルギスタン4日目 ソンクル~カザールマン 走行距離210km

ソンクルからカザールマン

かわいい遊牧民の子供たちとお別れをして先に進みます。

遊牧民の子どもたち

直前に出会ったメキシコ人ライダーにこの先は絶景が続くぞと言われてはいましたが、それでもその景色を目の当たりにすると、標高3,000から見下ろす眼下光景は筆舌し難いほどに美しいものでした。

美しい景色が続きます

キルギスの人の優しさ、雄大な景色に惚れ惚れしてしまいます。

ホレボレするような景色です

その一方で幅の狭い未舗装路を走る緊張感は疲労を促進させます。

間違って崖から転落したらまず命は助からないでしょう。

曲がりくねった細い山道の急斜面のヘアピンカーブを繰り返しながら降りて行きます。

キルギスタンでも右側通行ですので、左のカーブのときに対向車が来ると、崖側に避けなければなりません。

日本とは違って当然ガードレールなどあるわけもなく、また道の端には盛り土や砂利が自然と積み上がっているためオートバイですと大変不安定な場所に乗り上げなければなりません。

少しでも運転操作を誤れば谷底にまっ逆さまです。

ツーリストの車とすれ違うときはオートバイを気遣って手前で停車してくれたり、ゆっくりスピードを落としてくれるのですが、地元民の車はそういった気遣いは一切無く、猛スピードですれ違って来ることもあります。

景色に見とれていて対向車と正面衝突なんてことになったら洒落になりません。

美しい景色を堪能して、一方で怖い思いをしながらやっとの思いでソンクルの山を降りることができました。

よし、ここからはのんびり走れると思っていたらそうは問屋がおろしませんでした。

ここからの道も全くソンクルと変わらないのです。また細い崖の道を登っては降りるの繰返しです。

あまりにもダートが終わらないので道を間違えているのでは無いかと思ったのですが、時折ツーリストの車とすれ違うため、皆この景色を堪能するために来ているということがわかります。

モンゴルでの恐怖と違って、ここでは時折車が通ること(一人ぼっちの絶望感がないこと)、ダートではあるけれど轍を走るのでは無く道の上を走れることがまだ安心感を与えてくれます。

この日、200km以上のダートを延々と走り、やっとのことで午後3時過ぎにカザールマンという町に到着しました。

昼食も摂っていなかったことと、前日のキャンプで水も残り少なくなっていることから、この町のお店に立ち寄り、水とアイスクリームを買います。

非常に暑いのでお店の軒先の日陰ででアイスクリームを食べていると、突然横から突き飛ばされました。

何かと思って振り替えると、労働者風の小柄な男が向こうに行け!と睨み付けてきます。

何故そんなことを言われなければいけないのか意味がわからないのですが、疲れていてトラブルは面倒だったので仕方なく日向でアイスクリームを食べます。

するとその男はそのお店でウォッカを買って出てきました。

そしてまだ私が外でアイスクリームを食べているのを見ると、まだここにいたのかという風にこちらに来て何か言います。

こちらとしてはアイスクリームを食べているだけですし、それを捨ててまで立ち去る気にはなれません。

男は私の目の前に指を3本立てて、3つ数えるうちに立ち去らないとひどい目に会わせるぞというようなことを言って、その指を一本ずつ折ります。

私は頭に来ていたのとめんどくさいのとで、言葉がわからない振りをして無視をします。

そしてこのときは以前ロシアのウランウデの少し先の町で絡まれた時の教訓があったので、下手に揉め事にならないという保険のある状態であることを確認していました。

すぐ目の前に自動車の整備工場があり、数人の男が作業しているのが見えていたため、この男に何かされそうになった場合はすぐにそこに助けを求めに行けば良いと考えていたのです。

結局男は指を3本折り終えても動かない私を見て、「だめだ、コイツ。頭悪いみたいだな」というようなことを言って首を傾げながら立ち去って行きました。

キルギスタンは大変美しい国で、皆純朴で優しくて、治安も良くて、とても好きな国になっていたのですが、またしても一人のチンパン人のアホのお陰で嫌な気持ちになりました。

アイスクリームを食べ終え、さてどうするかと考えます。

このまま先に進むか、この町で宿を探すのか?

地図を見るとこの先もどう見ても険しい未舗装路が続きそうです。

先に進んで日が暮れる前に途中のどこかで夜営するかとも考えたのですが、昨日から延々と続くダート走行で疲労もたまっていたのでこの町で宿を探すことにしました。

次の日になってこの選択は大変正しかったと気づきました。

町の中に入って行くと一件のゲストハウスを見つけます。

中に入るとたくさんのツーリストがいるのがわかりました。

後でわかったことなのですが、西側(日本とは反対のヨーロッパ方面)から来てソンクルに行くツーリストにとってはこのカザールマンは大切な中継点のようです。

中から一人の女性職員が出てきましたが、申し訳なさそうにすでに満室であることを伝えられます。

でも、この道を少し進むと別の宿があるからそちらに行きなさいと言ってくれます。

その場ですぐにその宿に電話をしてくれて、一人のアジア人のバイカーが行くと伝えてくれました。

そして、真っ直ぐ行けば髪の長い女性が表に出て手招きをしてくれるからすぐにわかるわよと身ぶり手振りで伝えてくれます。

実際に道を真っ直ぐ走って行くと明るい笑顔の女性が手を振って待っていてくれました。

この宿にはまだ客はいないようです。

値段そのままに広い部屋を私一人に提供してくれます。

そして、夕飯もまるで王さまになったのでは無いかと勘違いしてしまうような豪華なものを用意してくれました。

豪華な夕食に王様になった気分\(^_^)/

バイクの整備をして、シャワーを浴びて夕食を摂っていると、オーストラリア人とドイツ人のカップルと、アメリカ人の母親とその息子さん二人(体が大きかったので恐らく高校生くらいと思われます)がやって来ました。

特にカップルの方のドイツ人の女性はとても社交的で優しく、私に話しかけてくれます。

この町で絡んで来た男のことで嫌な気持ちになっていましたが、そのあとにたくさんの優しい人に出会えて、この日もとても穏やかな気持ちで眠りにつくことができました。

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