夢を叶えた男の報告

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8/21(水)東京出発74日目、キルギスタン7日目 オシュ

ダニエルとアルティナの後ろ姿を見送り、この日は明日からの過酷なパミールハイウェイに備えてブログを書いたりしながらゆっくりと過ごします。

夕方になるとある男からスマホに着信が入りました。

そうでした。前を行く粕谷さんにタジキスタンの通貨はどこで両替したのかメッセンジャーにメッセージを送っていたのでした。

スマホに慣れていない粕谷さんは、文字を打つのが面倒だと言って通話機能を使うのです。

でも文字を打つのが面倒だというのは半分は言い訳で、この男は誰かと話がしたくて仕方ないのです。

電話に出てみると、興奮した粕谷さんの声が聞こえてきます。

粕谷さんはすでにパミールハイウェイを走り終えて、このときは既にタジキスタンの首都ドゥシャンベにいるということでした。

粕谷さんは私の質問には答えず、とにかくパミールハイウェイがどれだけ素晴らしかったか興奮して捲し立てるように話すのです。

粕谷さんの写真、うんちを洗ってる姿しか無いのでカッコいいのをくれと言ったら、サングラスをかけたどや顔。
なんか勘にさわる(;´д`)

でも一方的に話していることに気付いたようで「ごめんね。なんだかんだで私も孤独だったんよ。だからこうして人と話せるとホッとして」と言います。

この男、たまにスゴくムカつくのですが、こういうところがあるので憎めないのです。

そしてこう続けました。

「なんかんだでここまで来るの、たくさん苦労したんだから。あなただってそこに至るまで大変なこともたくさんあったでしょ?」

そう言われた途端、西モンゴルで、前も見えないような大雨に打たれて、どこをどう進んだら良いのかもわからなくなって、誰も周りにいなくて、人工物も見えなくて寒くて寒くて何度も泣きそうになったときのことを思い出し、不覚にも涙がホロホロホロと溢れてしまいそうになりました。

そして粕谷さんのことも思いました。

私の両親世代と同年代で、オートバイに詳しいとはいえ、スマートフォンにも不馴れで、たった一人で世界をオートバイで駆けるって本当に苦労も多かったと思います。

スズキDRZ400
粕谷さん、あなたはこのオートバイで夢を叶えたのですね。
心からおめでとうございます!

しかもこの男は他の人とは違って見た目のハンディキャップも背負っています。

もし日本だったとしてもこの男が突然話しかけてきたら、私だったらちょっと怖いので無視をしてしまうと思います。

それなのにこの男、本当に夢を叶えてしまったのです。

心からのおめでとうとお疲れ様という言葉をかけさせていただきました。

きっとこの男の挑戦はたくさんの人に勇気を与えたと思います。

人は挑戦をすることを諦めない限り、その人の人生はいつまで経っても輝き続けるんだということを教えてくれました。

でも粕谷さん、あなたの旅はイタリアまで続くと言っていました。まだ距離的には半分です。

「もうパミールハイウェイ終わったから気が抜けちゃって実は結構いろいろとどうでも良くなっちゃってもいるんだよね」と言っていましたが、まだ旅は続くのです。

どうか最後までご無事に旅を続けてください。

老い先短いとはいえ、数少ない旅の報告をできる人たちにきちんとご自身の口からあなたの輝かしい旅の足跡を伝えてあげてください。

本当に心からおめでとうございます。

日本に戻ったら是非飲みに行きましょうね\(^_^)/

 

そして、粕谷さんの件とは別件ですが、カザフスタンのウルケンで出会ったマルチナについての報告が入りました。

マルチナとアシムは連絡を取り合っていたようで、マルチナも無事西モンゴルを通過したようです。

やはりマルチナも西モンゴルでは大変苦労したようです。二度目の転倒で本人の心も折れて、もうダメだ、これまでかと思ったときに、たまたまサイドカー付きのオートバイが通りかかって、バイクを交換して乗り切ったそうです。

マルチナの旅はロシアまで。

もちろん女性の一人旅ですので常に危険は付きまとうとは思うのですが、走るという意味での難所は乗り切ったと思います。

どうか最後までご無事で。そして残りの旅もあなたの明るい笑い声で満ちていることを願っています。

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