9/5(木)東京出発90日目、タジキスタン14日目 ドゥシャンベ
イランビザをインターネットで申請してから約一週間経ちますが、何の音沙汰も無く、PCで承認状況を確認しても「waiting for valification(確認待ち)」のまま進展がありません。
月曜日にダニエルとアルティナを見送った日から3日目ですが、その間この日まで何をしていたかと言うと、実は本当に何もしていませんでした。
ビザの受け取りをここドゥシャンベにしているため身動きも取れないのです。
そして、素晴らしすぎたパミールハイウェイを走り終え、ダニエル、アルティナ、マイケル、アントニオとお別れをしてからというもの、一種の燃え尽き症候群のような状態になってしまったのだと思われます。
オートバイに乗ってどこか近場を観光しても良かったのかもしれませんが、交通量が多く、所々で警察が取り締まりをしているドゥシャンベの街を走ることが大変億劫というのもありました。
そして私が滞在していた宿はドゥシャンベの中心地から少し外れているということもあり、低価格帯であるにも関わらず、大変清潔で朝食も豪勢でした。3人部屋の1つのベッドに滞在でしたが、一週間のうちで他のベッドが埋まったのも1日だけということで大変居心地が良かったというのも、私がダメ人間になってしまった要因の1つでもありました。

(写真提供:洋介さん)
更にはこの旅でとても楽しみにしていたのが、苦しんだ西モンゴルと最高だったパミールハイウェイであり、その二つを走り終えてしまった私には次なる目標が無くなってしまっていたのです。
よし、それではイランに行こう!ということでイランビザの申請をしているのですが、一向に返事が来ません。
イランビザを取得したとしても、そのあとには更なる難関、トルクメニスタンビザの取得が待っています。
ダニエルとアルティナが泊まっていた宿にいたオランダ人の男性はトルクメニスタンビザの取得に3週間かかったと言っていました。
早い場合はトルクメニスタンビザも1週間くらいで取得できた人もいるようなのですが、こればかりはなんとも言えません。
そして待っていたからといって、確実にビザが取得できるとも限らないのです。
ここにそんなに長く滞在していたら冬がやって来てしまいます。
でも、自分ではどうにも出来ない…。
後から来た宿泊客をただただボケっと見送るだけの日々。
ここまでの旅の日々を思い返すと、ずっと刺激的な日々でした。
大雨の中、神奈川の自宅を出発して、名古屋で洋介さんと合流して楽しいばかりの境港までの道のり。
フェリーではこんなに頭のイカれた人っているの?って思うような奇人変人ばかりの日本人ライダーたちと一緒にウラジオストクまで一緒に過ごしました。
ウラジオストクに到着してからは期待よりも不安ばかりで、単独ハバロフスクを目指しました。
ハバロフスクで再度洋介さんと合流して走った東ロシアは、初めての海外ツーリングでドキドキしながらも、目新しいことばかりで楽しかったです。
ウランウデで一人になって、そこからモンゴルのウランバートルに向かいました。ウランバートルでは日本人メカニックの味戸さんに大変お世話になり、ここで再度洋介さんと大澤さんと再会したんでしたね。
更にはここではイタリア人ライダーのルイージさんとその奥様スーザンさんにも大変優しくしていただきました。
兵庫出身のセロー乗りの宮崎さんと出会ったのもここででしたね。
そこから単独西モンゴルを走って、大雨が降って寒くて苦しくて怖くて逃げたくて帰りたくなって、やっとこさウルギーに辿り着いて、アシムと洋介さんに会ったときはどれだけホッとしたことか…。
ここから約2週間カザフスタンのアルマトイまで3人で走った日々は、食事のときも宿でふざけてるときも楽しくて楽しくて、やっぱり一人になるよって二人に伝えたときはツラかったことを思い出します。
その後ビシュケクのさくらゲストハウスではたくさんの日本人ツーリストとフランス人のレジスさんにとても大きな勇気をもらいました。
延々と続く山道を走ったソンクルでは月明かりの眩しさに驚かされ、ここに来て本当に良かったなぁって心から思ったものです。
そしてオシュでダニエル、アルティナと、サリタシュでマイケルと、カラクルでアントニオと出会って一緒に走ったパミールハイウェイは脳天を突き抜けるような感動と、私にとって本当にかけがえのない楽しい日々をくれました。
ずっとずっと鼻血が出るような強烈な刺激が続いていたので、少し疲れてしまったのかもしれませんね。
粕谷さんが「パミールハイウェイが終わって気持ちが抜けてしまった」と言っていたのも良くわかります。
こんな駄文読みたくないよという読者の方もいらっしゃるでしょう。ただこのブログは良いときも悪いときもそのときどきの私の気持ちを大切に正直に記録として残そうと思っているのでどうかご勘弁ください。
ただし、あくまでも今は海外にいるのです。こんなときこそ事故や事件に巻き込まれないように気を引き締めていかないといけませんね。
という、今日はただの暇人の戯れ言でした。
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