チェチェンの姿

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9/17(日)東京出発101日目、ロシア3回目3日目 アストラハン~グルズヌイ 走行距離512km

この日も500kmを越えるビッグトリップであり、安全だと言われはしたものの、それでもチェチェン共和国を夜間に走行するのは危険だろうと判断し、早朝に出発することにいたしました。

もうこの時期のロシア(アストラハン)は日が昇るのが7時頃です。日の出前に起床しオートバイに荷物を積載すると、7時過ぎには出発します。

しかし、この日はあまり天気が良くなく、更に悪いことに大変濃い霧のため、数メートル先も見えない中の走行を強いられました。

こんな天候の中、急いで走行しても危険なため、慎重にゆっくり走ります。

日が高くなればこの霧も晴れて来るだろうと予想していたのですが、9時を過ぎても霧が晴れることはありませんでした。

もしかして、この辺りはこの季節はこのような濃い霧に覆われて、この日は一日中この霧の中を走らないと行けないのかと不安になります。

しかし、その不安も杞憂に終わり、霧は次第に晴れて行きました。

しかし、一難去ってまた一難です。

霧が晴れて快調にオートバイを走らせていたのですが、ある区間から急に工事中の未舗装路になりました。

この道が大変悪く、前日に雨でも降ったのか、大変深いマディ(泥)の道が続きます。

チュルチュルに滑るため、他の車も道路では無く路肩を走っています。

私も正面からこのマディを走る勇気は無いため路肩を走るのですが、路肩も柔らかい土のため、深い轍を走らないとなりません。

下手なところを走れば転倒のリスクが高くなるため慎重に走るのですが、大変神経が磨り減ります。

しかもこの道はクネクネと曲がりくねっていて、アストラハンに戻る方向に走行したりもするので、本当にこの道で合っているのかも不安になってきます。

かといって苦労して走って来た道を引き返すような勇気も無く、とにかく祈るように進むだけです。

この工事区間を50kmほど走ると未舗装路も終わり、キレイな舗装路に出ることができました。

しかし、この時点でお昼は過ぎており、まだ半分の行程も進んでいません。

前日にバイクショップで話をした人が、途中に宿がなかったために夜営をしたと言っていたのは、もしかしたら道路状況からして一日でアストラハンからグルズヌイまで行くのは難しかったためだったのかとも思い始めました。

そしてしばらく走るとチェチェン共和国の州の境い目(チェチェン共和国と言っても、ロシア領です)に到着し、軍の検問を受けます。

しかし、ここは予想外にみんな大変フレンドリーで、簡単な荷物チェックとパスポートチェックをしただけで、皆で手を振って見送ってくださいました。

拍子抜けするほどあっけなくチェチェン入りです。

そこから先は朝方とは打って変わって天気も良くなり、また道路も大変走りやすくなったため、順調に距離を稼ぐことができました。

グルズヌイで下手に歩き回って警察に尋問されても嫌なので、この辺りで昼食兼夕食を取ろうと道端のカフェに入ろうとオートバイを停めると、一人の男の子がニコニコしながらやって来ました。

オートバイに興味津々のようで、私がヘルメットを脱ぐと、被らせてと言ってきます。

ヘルメットを被って

ヘルメットを被らせてあげるだけで大喜びだったので、せっかくだからオートバイに跨がった写真も取ってあげると言うと、大はしゃぎでした(本人もスマートフォンを持っていたのでそれで撮ってあげました)。

バイクに跨がると大はしゃぎ\(^_^)/

もうお昼もだいぶ過ぎてしまっていたのでカフェの中に誰もいなかったため、この男の子に、ここでご飯食べられる?って聞くと、うんうんと頷いてくれたので、中に入ってみることにしました。

中に入ると奥から魔女?って思うような厚化粧のご年配の女性が出てきます。

チェチェンに長居するつもりはないので、もしかしたらこれがこの旅で食べる最後のロシア料理かもしれないと思い、この3ヶ月、嫌と言うほど食べてきたラグマンを注文します。

アストラハンで食べたラグマンの倍くらいの金額のため高いなぁと思っていたのですが、かなりのボリュームでパンも付いて来たので、納得できる価格でした。

そして、このラグマンが私がこれまで食べてきたラグマンの中で一番美味しかったです。

ロシア料理はプローフ、ラグマン、グラッシュとあまりバリエーションが無いのですが、同じ料理であっても、お店によって全然味が違います。

ここのラグマンはすりおろしのニンニクがふんだんに使われていて、ニンニク好きの私には堪らなく美味しく感じました。

お腹も膨れたので、日が沈む前にグルズヌイに着きたいと思い、先を急ぎます。

前日のバイクショップでアドバイスをいただいたように、キズリャルから山間部を抜けて最短距離でグルズヌイに入るのではなく、多少遠回りにはなるのですが、ハサブユルトを経由してグルズヌイに向かいます。

そしてこの道が今までのロシアの中でも最長と言って全く過言ではないくらい、長距離に渡ってたくさんの新しい建物が並んだ拓けた道となっていました。

この道は、私の実家の近くの国道246号線と変わらないくらい建物が並び車が行き交う道でした。

幸いなことに渋滞も無く、すんなりとグルズヌイまでたどり着くことができました。

あれだけ心配していたチェチェンまでの道のりですが、きちんと情報を集めて道を選んで走れば全く不安なことはありませんでした。

事前に予約していたグルズヌイの安宿ですが、地図で調べていた場所に無く、仕方ないので近くのベンチに座っていた二人組の老婦人に尋ねてみました。

しかし、旅行者自体が少ないためか、宿が近くにあることすら知らないようでした。

近くの公園で遊んでいる子どもたちを指差し、あの子たちに聞いてごらんなさいと言うのですが、さすがにあの子たちはもっとわからないだろうと思い、近くのお店を指差し、あそこで聞いてみると言うと、それが良いと言います。

お店の中に入ると、高校生くらいの美人の女の子が店番をしていました。

目当ての宿を知らないかと尋ねると、本当に申し訳なさそうな顔をして、わからないと言います。

お店の中には若い男性の二人組の客もいたので、今度はこの二人組に聞いてみると、「知ってる知ってる」という風に頷いて、お店の外に出て丁寧に道を教えてくれます。

この時間は日も沈みかけていましたが、子どもたちも外で遊んでいますし、メイン道路でもなんでもない裏道でも人々が行き交い、平和そのものの雰囲気がありました。

教えてもらった道を行くと、老紳士が散歩をしていて私と目が合いました。

私がオートバイを停めて宿はあれか?と指差すと、そうだと頷いて一緒に付いてきてくれました。

宿に着くと、宿の方は大歓迎してくれます。

オートバイは中庭に停めるか?と聞かれて、付いてきてくれた老紳士もそうしなさいと頷きます。

新しいキレイな建物が立ち並び、人々がのんびりと行き交うこの街は、私たちが想像するチェチェンの姿とは全く違うものでした。

宿の部屋に入り一段落したので、すでにキルギスのオシュで日本に戻る飛行機を待ってるだけの洋介さんはヒマしているだろうと思い、「今日、チェチェンに入りました」とメッセージを送ってみました。

すると、「おっ!オチェンチェンに入ったんですか?」との返事が来ました。

みんなのアイドル洋介さんはこの日も元気そうで何よりでした\(^_^)/

ほとんど、ただ通過しただけではありましたが、危険だと言われているチェチェンは我々が10数年前にテレビのニュースで見た姿とは全く異なり、新しい建物が立ち並び、人々がのんびりと行き交う平和な街へと変わっているように感じました。

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