10/30(水)東京出発144日目、イタリア3日目 ベネチア~ヴェローナ 走行距離172km
朝起きて出発の準備をしているとアントニオとノラが起きてきてコーヒーを飲みに行こうと誘ってくれます。
アントニオのアパートからすぐのところにあるカフェに行きます。この時期は朝晩はだいぶ冷えます。
昨晩もそうだったのですが、ここのコーヒー代もアントニオが奢ってくれます。アパートにもタダで泊めてもらってしまい大変申し訳ないです(*´Д`)
「今日はどこまで行くの?」とノラが聞いてきます。
とりあえず西の方角の湖の近くにキャンプ場があるのを見つけていたのでそこに行ってみると伝えます。この時期はキャンプ場も閉鎖されてしまっていることが多いので開いていると良いのですが。
アントニオが「ダニエルとアルティナが言うように、くれぐれも気をつけてな」と言います。
ノラが「ダニエルとアルティナってロシア人よね。若いんだっけ?」聞きます。
私が「うん。若いよ。だいぶ若い」と答えるとアントニオが「若いって言ってもあの二人も30歳くらいだろ?ヒデの方が年下だろ?そういえばヒデの年齢を聞いていなかったな」と言います。
私が「38だよ」と答えると、「ウソだろ。20歳くらいに見えるぞ。若いっていうより、なんというか少年のように見える」
うるさいよ。
日本人はこれが普通なの。日本に帰れば若いって言われることはほとんど無いから。お前ら欧米人が老けすぎなんだよ。
アントニオ:「38か。じゃ、ノラと同じくらいだな」と言います。
えっ、そうなの?
ノラは30歳くらいかと思っていました。ノラこそ若く見えます。アントニオが49歳であることを考えるとこのカップルは思ったほどは年が離れていなかったようです。
コーヒーを飲み終え、2人はスーパーに買い物に行くということで途中まで一緒に歩いて行きました。
スーパーに到着するといよいよここでお別れです。これでアントニオとも本当にしばらくのお別れとなります。
パミールハイウェイを走ったのはわずか2か月前のことですが遠い昔のことのように感じます。
いろいろあったけど本当に楽しい時間でした。アントニオ、ありがとう。またいつか会おうね。
2人とさよならをしてベネチアの街を歩き始めます。この日はもう雨は降っていませんでした。
一人になるとどうしてもマイケルのことを考えてしまいます。でも泣かないと決めましたし、アジア人のオッサンが一人でベネチアの街を歩きながら泣いていたら、周りはドン引きでしょうから我慢します。

それでも周りの人間は私の顔を見ると驚いたような顔をする人もいました。きっと泣くのを我慢していたので鬼の形相だったのでしょう。関係ありません。このときの私にとって一番大切なことは泣かないことだったので、周りにどう見られようと構いませんでした。
駐輪場に到着して、バカ高い駐輪料金を支払い出発します。
走り始めてもどうしてもマイケルのことを考えてしまいボケっとしてしまうことが何度かありました。
対向車線にはみ出しそうになったこともあったので本当に危ないです。ダメです。とにかく集中しなければ!
幸いなことにこの日の走行距離はそれほど長くなかったため、無事にキャンプ場まで到着することができました。
キャンプ場もオープンしていたことは本当に良かったです。
しかし、そろそろ11月に入ろうかという時期になりだいぶ寒くなってきました。
キャンプ場の受付の建物の中がだいぶ暖かかったのでバイクで走行してきて冷えていた体を温められたのは幸いでした。
湖の見える場所に入るには10ユーロの補償金を払ってリストバンドを借りる必要があるとのことでしたが、天気が良いわけでもなく、ゆっくり休めればそれで構わなかったので借りませんでした。
それにしてもイタリアに入ってから物価が高いことが気になってしまって、恐らくこれではどこかを観光してもあまり楽しめないような気がしました。
特に今回はもともとヨーロッパには主眼を置いていたわけではないので、この辺りはいつか将来観光目的で来れば良いだろうと思い、本格的な冬が始まる前に早々にスペインを目指そうとこの日決めるのでした。
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