11月30日(土) 東京出発時175日目、モロッコ8日目 メルズーガ~ティンジル(トドラ渓谷) 走行距離270km
北に戻るか南に進むかまだ決められないままに、私はとりあえずメルズーガの西側に位置するトドラ渓谷を目指すことにしました。
ここには日本人ツーリストに有名な日本人宿「リヤド ラ フルール」があります。
何が嬉しいって、この宿ではオーナーであるノリコさんの作ってくださる日本食を食べることができるのです。
意気揚々とトドラ渓谷に向けて出発します。

途中、昼食を摂るために道端の食堂に立ち寄ります。
食事をしているときにふと私の座ったテーブルの隣の椅子にお金が置き忘れられていました。金額としては20ディラハム(約230円)ほどでしかないのですが、私が店員さんに「ここにお金を忘れた人がいるようです。これは私のお金ではありません。」と言って手渡すと、「なんて正直な人なんだ」と驚いていました。
モロッコのGDPは日本の1/10程度ですので彼らにとっては決して小さい金額ではないのかもしれませんが、たったそれだけのことで「正直者」と感心するくらいなら、この国の人たちもそれが当たり前だと思えるようになれば良いのにと思ってしまいます。
日本では落ちているお金を拾って自分のものにすることは「ネコババ」と言って多くの人が悪いことだという認識を持っていると思います。「そんなものを一つ拾えば、目に見えない大切なものを一つ失う」と考えるのが日本人だと思います。
ムスリムたちはアッラーを偉大な神様とあがめているようですけれど、その程度のことがわからないのであれば、アッラーはいったい何を教えているのか!と問いたくなってしまいます。
しかし、たった一つのその小さな行いでこのお店の店員さんは私にとても丁寧に対応してくださるようになりました。
食事を終えると店員さんに記念撮影を求められたので、それに応じてから出発します。
ティンジルの街を経由してトドラ渓谷に入っていきます。つい数十キロ手前までは砂漠地帯だったのが、ここにきて雄大な渓谷が広がっていきます。
モロッコの雄大な自然には目を見張るものがあります。
トドラ渓谷!
トドラ渓谷をツーリングしてからノリコさんのゲストハウスに行きました。
前日すでにここに戻っていた古川さんもまだ滞在しておりました。
またこの宿には他にも数人の日本人ツーリストたちが滞在していました。
そして、まさかこの日本人宿で思いもかけないかけがえのない出会いをするとは、このときは想像もしていなかったのです。

味噌汁まで付いて、涙が出そうでした(>_<)
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