赤土の道で

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1月9日(木)東京出発215日目、ギニア2日目 クンダラ~ボケ手前120km地点 走行距離172km

さて、現時点で私とリョウさん、二人の間に温度差があることをグダグダと考えてみたものの結局この日は私が提案したボケを目指すことにしました。

バイクに荷物を積んでいるときにこのホテルの関係者なのか数人の青年が「今日はどこに行くんだい?」なんて声をかけてきたので「ボケに行こうと思ってるんだ。最初はラベに行こうと思ってたんだけど、コナクリに行くにはボケから行った方が近そうだからね。ちなみにラベに行くのとボケに行くのとではどっちが危険とかってある?」と聞いてみました。

するとこの青年たちはアハハハと笑いながら「どっちが危険とかないよ。どっちも安全だ。大丈夫だよ」と教えてくれました。

 

出発前に宿の近くのガソリンスタンドに行って給油しようと思ったのですが、ガソリンは売り切れていると言われました。仕方なくそこから数キロ離れたガソリンスタンドに行くと、今度はたくさんのバイタクの運転手たちで溢れています。

誰も並ぶことなく給油機の周りに群がっているのでこれはどれだけ時間がかかるかわからないなと不安になりました。下手をしたらまたここでもガソリンが売り切れてしまうかもしれません。

でもこの先にどこにガソリンを手に入れられる場所があるかもわからないので、仕方なくできるだけ給油機の近くまでバイクを近づけて停車します。

後から来たバイタクのおじさんが私の前に割り込もうとしました。

するとすぐ近くにいた車のおじさんが「こっちのバイクのあんちゃんが先に並んでいたんだから割り込みするんじゃない」と注意してくれました。

この車のおじさんの給油が終わると周りにいた人たちが私に給油するように促してくれました。

本来ならもっと先に並んでいた人もいたように思うので大変申し訳なく思うのですが、お言葉に甘えて先に給油させてもらうことにしました。

しかし、この先アフリカを走るなら気を付けなければなりません。朝にガソリンスタンドに行くとこのようにたくさんの人たちで溢れかえっていて、下手をすると売り切れて給油できないこともあるかもしれません。

パミールハイウェイを走ったときダニエルが「朝給油すると混むし、売り切れになる可能性があるから、給油は前日の夜にやるようにしよう」と言ったのを思い出しました。

アフリカでもそのような対応をするほうが良さそうです。

 

給油を終えて100kmほどすると赤土のダートになりました。

前日の国境付近のような赤土ダートになりました。
ただ、この日の道の方が凹凸が多く、走りにくいです

前日のセネガル国境付近の赤土ダートと同じような風景ではあるのですが、あの道よりも凸凹が多いので走りにくさはあります。

そこから30kmほど走ったところの村で食堂を見つけたのでそこで昼食を摂りました。

ここでも前日食べたスプというギニア料理を食べました。私は結構このスプというギニア料理は気に入っています。

リョウさんが先に食堂の席につき、私はバイクから水を降ろしてそれを持って席につきました。

食堂のおばちゃんは私よりもリョウさんが気に入ったらしく、リョウさんのスプにはたくさんの肉が乗せられていて、あからさまな差をつけられていました。

食事をしているときにリョウさんがボケまでの道に「bad road」っていう情報がありましたという話をしていました。

私はその情報を見逃していたためリョウさんには少し悪いことをしてしまったなとは思ったのですが、とは言ってもあと150km強の道のりでしかないので大した事ないでしょうと思いやりのない考え方をしていました。

食事を終えて再びこの赤土の道を走り始めます。

私は未舗装路の走行はこの旅でだいぶ慣れたことと、走破性の高いテネレさんのためあまり苦にはなっていなかったのですが、リョウさんの走りを見ていると今までよりもだいぶ大変そうで、集中力が切れ始めてきているのが見て取れました。

テネレさんも赤土で赤い化粧をしています
この葉っぱ、赤い葉っぱなのかと思ってたら、緑の葉っぱに赤土が付いているだけでした(;´д`)

転倒などがあったときのために私の視界からリョウさんが消えないように敢えて私はずっとリョウさんの後ろを走っていました。

リョウさんの走行速度は25km/h~30km/h。

それでも最初の頃よりも集中力が欠けて運転が雑になってきているのがわかります。

しかし、ここからかなりペースを上げて行かないと、今日中にボケまで到着できそうにありません。
それでもリョウさんも精一杯頑張っているのは見て取れるのですが…。

途中、木陰のあるところで休憩のためにリョウさんが停車しました。

時刻は15時半。
ボケまで残り120km強。

平均30km/hで走ったとしても4時間かかってしまいます。

リョウさんの疲労具合を見ると4時間ぶっ通しで走るのは危険でしょう。すると平均走行速度はさらに下がってしまうので、日没までにボケに到着するのは到底無理でしょう。

焦っていた私はリョウさんにしてはいけない質問をしてしまいました。

私:「リョウさん。もう少しペースを上げることはできませんか?」

リョウさん:「絶対に無理です。これ以上速度を上げたら確実に転倒します。」

リョウさんが正直に言ってくれて大変助かりました。もしここでリョウさんが「頑張ってみます」と言って無理をして転倒して怪我でもしたらそれこそ大惨事です。

しかし、ここからが難しい問題です。

日没までは約3時間あるとしてもそれまでにボケまでに到着できないとなると、この日の寝床をどうするかです。
この凹凸だらけの未舗装路をナイトランは危険すぎます。となると日没までに寝床を探さないとなりません。

約30km手前の村に宿があるかもしれないのでそこまで戻るか?

それとも野宿できる場所を探すか?しかし私の見立てではこれまで走って来た道の感じからすると人目につかずに安全に野宿できる場所を探すのは難儀しそうです。野宿するためには道を外れた茂みの中などを走らないとならないでしょう。
この辺りには猛毒を持つ毒蛇などがいないとも限らず、さらに大きなアリ塚がそこら中にあることから、軍隊アリの襲撃を受けないとも限りません。

2mは優に越えるであろう蟻塚。この辺りにはこんな蟻塚があちらこちらにあります。
不用意に藪の中に入るのは危険そうです(>_<)

どうしたものか?一番確実性が高いのは30kmほど手前の村に戻ることか?

何か良い答えは無いか?

リョウさんの疲労具合を考えると決して無理はするべきではない状況です。

やみくもに走って無駄に体力を消耗することも避けたいです。

日没までにまだ多少時間のあるこの時点で焦らずにしっかりと考えてより確実な判断をしないと危険な状況に陥り兼ねません。

どうするか…、何が正解なのだろう…

 

…。つづく。

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