少年マイケル2

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1月27日(月)東京出発232日目、ギニア19日目 ヌゼレコレ~マン 208km

朝7時頃、部屋をノックする音が聞こえました。

扉を開けるとそこにはマイケルが立っていました。

こんな朝早くから元気な奴だなと思って遊んであげたかったのですが、この日は国境越えもあり、早めに準備を整えて出発したかったので、「ごめんな。出発の準備をしないといけないんだ。一時間後に行くからあっち行ってろ」と言いました。

そういうとマイケルは悲しい顔をするのでした。可哀想なので、リョウさんに余裕があるならリョウさんに遊んでもらおうと思って

私:「リョウさんのところには行ったのか?リョウさんはどうしてる?」と聞くと

マイケル:「リョウはまだ寝てるよ。」

と言いました。

やっぱり昨日遅くなってリョウさんはまだ寝ているのか?準備は大丈夫かなと思いました。

しかし準備をして施設の外に出ると、リョウさんはすでにバイクに荷積みをしていました。

リョウさん:「昨日大変だったんですよ」

そうですよね。マイケルはリョウさんにまかせっきりだったのでそりゃ大変でしたよねと思ったのですが、話を聞いてみると予想外の話でした。

※以下、リョウさんの話です。

あのあとリョウさんもシャワーを浴びて寝たかったのでマイケルに帰るように言ったそうです。

するとマイケルが「家に帰ってもみんな寝てるから誰も出ないよ」と言ったそうです。
リョウさんは「一緒に謝ってあげるから一緒に帰ろう」といってマイケルが自分の家だと言っていたところに連れて行こうとしたところ、そこは僕の家じゃないと言い始めたそうです。じゃ、本当の家はどこ?と聞くと別のすぐ近くの家を指さしたのでそこにつれていきノックをしても誰も出てこなかったそうです。

途方に暮れたリョウさんは宿泊施設のリビングに行き、管理人のフランス人二人に事情を説明したそうです。するとリョウさんがマイケルを連れて行った建物には人は住んでいないはずなのでそれはおかしいなぁと言ったそうです。

そして、この二人がマイケルのことはどうにかするので、リョウさんは部屋に戻って良いと言われたのでマイケルのことは二人に任せて部屋に戻ったというのが事の顛末だそうです。

マイケルとはどういった子供なのでしょうか?全くわかりません。

私たちがバイクに荷積みをしている間、マイケルは私たちから見えるところで遊んでいたのですが私たちのところに来ることはありませんでした。

しばらくしてマイケルは誰か大人のバイクの後ろに乗せられてそのままどこかに行ってしまうと、施設の管理人のフランス人女性が私たちのところに来てマイケルのことについて説明してくれました。

彼女たちもマイケルのことについては全く知らなかったため、仕方なくこの施設の教会のシスターのところに連れて行ったそうです。しかしシスターもマイケルのことを全く知らなく、マイケルの家族のことについて聞いて確かめようとしたのですが、はっきりした答えを得ることができなかったそうです。マイケルはおばさんと一緒に住んでいると言っていたのに、そのおばさんは今はコートジボワールにいると言ったそうで、全く要領を得なかったそうです。

仕方なくマイケルのことはシスターに任せることにしたので、結局はここの管理人のお二人もマイケルのことは何もわからず終いだそうです。

私たちの前に現れた聡明で無邪気なマイケルと言う少年はいったい何者だったのでしょうか?

そして私は一つの後悔をしていました。

この日、朝に私の前に現れたマイケルに私は「1時間後に(マイケルのところに)行くから」という意味で「I will go one hour later」と言いました。しかしこれは間違った英語だったのではないでしょうか?

この場合の「go」は「leave」つまり「出発するからあっち行け」とマイケルに伝わってしまったのではないでしょうか?この場合は「come」を使うのが正しかったのではないでしょうか?

中途半端な英語が彼を傷つける結果になってしまったのではないかと…。

だからバイクに荷積みをしている私たちを見てもマイケルはもう私たちのところに来ることはなかったのではないかと…。

夕食に大きなハンバーガーを食べるマイケル。
君は一体どこの誰だったんだい??
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