2月10日(月)東京出発246日目、ガーナ11日目 アクラ
結局私たちは先週の水曜日(2月5日)にアンゴラビザを申請し、最短で発行されると言われていた2月10日(月)までの間の4日間は何もすることもなく、ただただ宿でダラダラと過ごしていました。
そして待ちに待ったアンゴラビザ発行の日です。
本当に発行されるのでしょうか?
申請が受理されたことからも、ここまで来て拒否されることもないだろうとは思うのですが、とにかくたくさんの書類の提出があったため、不備があれば再提出となり、再度待たなくてはならないでしょう。
ドキドキしながらも午後2時、指定された時間にアンゴラ大使館に向かいます。
宿からアンゴラ大使館まではほんの2kmほどなのですが、この日はこの区間で検問をしていました。
検問ではパスポートの提示を求められるのが常です。
我々のパスポートはビザ申請中のためアンゴラ大使館がホールドしています。
当然念のためパスポートのコピーは持ち歩いていますが、変にイチャモン付けられたら嫌だなと思っていました。
警察官:「おい、何でお前のナンバーはガーナ国内のものでは無いんだ!ガーナ国内のナンバーはどうした?!持ってないのか!?」
私:「持っていません。」
警察官:「持っていないだと!なんでだ!」
私:「我々は日本からバイクでここまでやってきました。なので入国時に一時輸入の許可を取ってガーナ国内を走っています。そしてこれがその証明書になります」
そういって私はカルネを取り出して説明しました。
警察官:「なんだって!?日本からこれで来ただって!?とんでもねぇやつだな。おーい。ちょっとこっちに来てくれ。こいつら日本からここまでバイクで来たっていうクレイジー野郎だとよ!」
そういってこの警察官は他の警察官を呼びました。
二人ほど別の警察官がやってきて、私が提示したカルネを難しそうな顔をして見ていましたが、もう行って良いという風に促してくれました。
こちらは正規の手続きを取っているので問題ないのはわかっているのですが、それでもこういうときはドキドキしてしまいます。
アンゴラ大使館に到着すると、あの愛嬌たっぷりの受付の女性が満面の笑顔で迎えてくれます。
ビザ申請をした建物に入ると大変混雑していました。
我々が建物の中に入ると手続き処理をしてくれた女性が私たちの姿に気付き、ちょっと待っててという風に軽く右手を上げました。
しばらく待っていると担当女性が窓口から出てきました。
手ぶらです…。
ビザが発行されているならパスポートを持っているはずです。
落胆した私に彼女は言いました。
担当女性:「ごめんなさい。あなたたちのビザはまだ発行されていません。ネットワーク障害があって本国での処理がまだできていないのです。明日もう一度きていただけますか?」
私:「明日ですね。明日何時頃に来ればいいでしょうか?」
担当女性:「そうですね。9時に…、いや10時かな。9時か10時くらいにはできてると思います。そのくらいの時間に来てください」
私:「わかりました」
うーむ。処理はしてくれていると言っていますが、最後まで気が抜けません。本当に明日できているのでしょうか?それでも我々にできることは何もないので明日まで待つしかありません。
暑い中だらだらとここまでやってきたのに受け取りができなかったので余計に疲れました。
帰りに入館カードを返しに受付によると愛嬌たっぷりの受付の女性が
受付の女性:「どうでした?ビザは受け取れましたか?」
と聞いてきました。
私:「残念ながら…。明日の朝また来ます」
そういうと残念そうな顔をして
受付の女性:「そうですか」
というのですが、すぐに笑顔になって
受付の女性:「明日またお待ちしていますね」
と言ってくれるのでした。
本当に西アフリカは単にビザを取るための大使館巡りのような旅になっています。そしてコートジボワールのアビジャンあたりからは湿度も高くうだるような暑さの毎日です。
私ももっと好奇心旺盛にビザ待ちの間にいろいろと動き回れば良いのですが、元来のナマケモノが邪魔をしてダラダラとよろしくない毎日を過ごす日々が続いているのでした。