南アフリカまで…

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3月5日(木)東京出発270日目、ガボン14日目 ンデンデ

朝6時半

言っていたように輸送業者がやってきました。

我々のバイク一台がギリギリ乗るか乗らないかの小さな荷台の付いた車でやってきて、運ぶならこの車で運ぶと言います。

かなりの落胆です。

そしてその金額がシャレにならないほど法外なものです。彼らが言うにはこのトラックにはいつも人を乗せて国境までを一日何往復もするので、ドリジーまで行くならその日数分の売り上げの全ての金額を払ってもらわないと運べないということでした(一台当たり60万CFA(約12万円))。

確かにドルジーまで片道3日かかったら往復6日です。国境までの悪路で一人当たりいくら取っているのかわかりませんが、そこそこの金額にはなるでしょう。それでもあり得ない金額です。フランス人の二人もその金額を払うのはあり得ないと言います。

するとこの業者はンデンデから70kmまで先は酷い悪路だけれども、そこから先は全然大丈夫だと言います。なので70km先まで乗せて行くから13万XAF(約26,000円)でどうだ?との提案をしてきました。

それも私はあり得ないと思うのですが、フランス人二人はそれだったら良いんじゃないか?というようなことを言いました。

しかしまずこの業者の男が怪し過ぎますし、70km先からは楽な道になるというのはどうにも信用できません。私はまだバイクに乗ることはできないでしょうし、そこまで行ってしまってどうにもならないことがわかったら、それこそ八方塞がりになってしまいます。

我々の判断力を奪おうとしているのか「もう今日の仕事を開始しないといけないから、もうすぐにこの場で決断してくれ!」と言ってきます。

私の中では「ないなぁ」と思っていたのですが、フラン人ライダーが「今すぐに決断できないなら、今日一日考えてみて明日もう一回来てもらうことにしたらどうだ?俺たちは今日ドリジーまで走るから、そのときの写真と感想を送るからそれを見て決めても良いんじゃないか」と提案してくれました。

ほとんど私の中では「無しかな」とは思っていましたが、フランス人ライダーの二人もそう提案してくれたので明日、もう一度来てもらうこととしました。

出発前の忙しい時間にありがとうございました
どうか素敵な旅を

でも、本当にどうしたものだろうか?我々はリーブルビルでバイクの受け取りにそこそこ時間がかかってしまってもいたので、ビザの関係上そう長くここガボンに滞在できるわけではありません。

我々の考えられる道は以下の三つかと思っていました。

・この業者に頼む頼まないは別にしろ輸送業者を使ってバイクをコンゴに運ぶ
・リーブルビルに戻って空輸か海上輸送をする
・怪我の回復を待って再チャレンジ

私の中では再チャレンジできるならしたいという思いはあります。しかし今回たくさんの人に迷惑をかけてしまいました。また同じことになったらそれこそ大変です。それに思ったよりかは重症ではなかったのですが、それでも完治するにはだいぶ時間がかかるでしょう。そして、リョウさんはそれは絶対に嫌だという反応です。

となるといずれかの方法でバイクを輸送しないとならないのですが、このときの私の心は折れかけていました。

リーブルビルに戻って輸送業者を探すのが一番選択肢も多いだろうからそれが良いのかな?船?あのサムやサムもどきは全く信用できないし。じゃあ飛行機しかない?飛行機だと高くつくだろうし、そうするならもう日本に送り返しても良いかな?それに船や飛行機を使うなら手続きに時間がかかるだろうからすぐにでもリーブルビルに引き返さないといけないよね…。

誰かに弱音も吐きたかったです。

しかしすっかり弱気になっていた私ですが、これではいけないと、出発前の私のブログを読み返してなんとか奮起しようと試みました。

ブログの内容自体は大したものではないかもしれませんが、私には私を送り出してくれたたくさんの大切な人たちがいることを思い出しました。

試合前は怖くて怖くて逃げ出したい(殴られたり蹴られたりするのが怖かったのではありません。負けることが怖かったのです)こともたくさんあったけれど、素敵な先輩方が一生懸命応援してくれて、逃げずに果敢に戦い続けた武道。

仕事でも何度も挫けそうになったけれど周りに支えてくれる仲間がいて、困難に立ち向かう勇気をくれました。

確かに少し疲れてはしまいましたが、今直面している事態なんて全然大したことではないですね。ガボン-コンゴ間を自走しないのであれば、この先、南アフリカまでの旅を続けることにさほどの意味も価値もあるとも今は言えないですけれど、日本に帰るかどうかはもう少しやることをやってからで良いのかなと思えました。

だから、南アフリカまで行こう…。

私は弱い人間です。

昔から怖がりで臆病でめんどくさがりです。

でもこうして今までずっと充実した人生を送って来られたのは、私を支えてくれる仲間に出会うことができて、その結果、私自身も少しは逃げずに頑張ってくることができたからなのだと思えました。

きっとちょっとでも頑張ったという経験があれば、そのことはきっと未来でその人を助けてくれるのだと思います。だから今もし「苦しいな、大変だな」と思うことに直面している人がいるのでしたら、仲間に助けてもらいながらでも、最初の小さな山だけでも乗り越えてみてはいかがでしょうか?

そのことはきっといつか、あなたが前に進むための力になってくれるはずです。

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南アフリカまで…への2件のコメント

  1. アバター T.モトコ
    T.モトコ コメント投稿者

    ヒデさん、こんにちは!
    ここ最近とても大変そうでハラハラしていましたが、勇敢な決断をされたのですね!
    ちなみに武道のお話を伺った時点でとても凄い方だなあと思っていました(^^)
    ヒデさんのブログを読んで、私も物事に前向きにチャレンジしていこうと思いました。
    引き続き良い旅を♪

    • アバター hide
      hide コメント投稿者

      モトコさん

      コメントありがとうございます!
      私は勇敢でも何でもありません(>_<)怖がりで臆病者です。 何か問題に直面したときって、その物事を大きなこととして捉えてしまうのは仕方のないことだと思うのですが、冷静に一つ一つを分解すると小さな山の重なりだけで大きくなってることもあると思います。 まずはその小さな山だけでも乗り越えてみると先の展望が良くなることも。 でも一人の人間は弱いのですから、仲間に助けてもらいながらでも良いと思います。 ゆっくりでも少しずつでも前に進むことができれば、それは将来の自分の大きな応援歌になってくれるのだと思います。